労働者が遅刻・早退・欠勤した場合、その時間に相当する賃金を差し引くことは問題ありません。ただし、遅刻・早退。欠勤の時間に相当する賃金以上の減給をすれば、その部分については減給の制裁とみなされます。 制裁としての減給処分であれば、「@1回の減給の額が平均賃金の1日分の半額を超えてはならない。A一賃金支払い期に発生した2以上の懲戒事案に対する減額の総額が、その賃金支払い期における賃金総額の10分の1を超えてはならない」という労働基準法上の制限があります。 また、賞与からの減給についても、賞与も賃金の一部であり、制裁として減額する場合には、上記@及びAの限度を超えて減給することはできません。
懲戒解雇に伴う労働者の最大の不利益は退職金の不払い、または減額であるといわれています。退職金の支払いについて法令上の定めはありませんので、判例や行政指導等に照らせば次のように解釈することができます。 退職金は過去においては恩恵的な性質が強かったのですが、現在では"賃金の後払い"という考えが定着したため、「退職金の不払いや減額は、懲戒解雇の理由が労働者の永年の勤続によるその事業に対する功績を抹殺する程度の経営秩序違反と認められる場合に限る」とされています。
パートタイマー労働指針では、「パートタイマーの賃金、賞与、退職金などについては、その就業の実態や通常の労働者との均衡などを考慮して、働き方に見合うように定めるよう努めるものとする」とあります。 「契約自由の原則」の観点から捉えると、どのような賃金の取決めをするかは、労使間の自由ということになります。このようにパートタイマーと正社員の賃金格差が許されるかどうかの判断には正反対の考え方があります。一例を挙げると、「同一労働に従事するパートタイマーに対して社員より8割以下の賃金格差を設けることは公序良俗に反するため無効」とされた判例や、反対に「正社員と同一の労働に従事している期間雇用の臨時社員の賃金が、正社員と同額でなくとも、それは労働契約の相違から生ずる必然的な結果である」として違法ではないとされた判例もあります。 これらの結果を踏まえて、就業の実態を考慮し、働き方に見合った賃金を支給するように努めることが望ましいといえます。